my FinTech株式会社設立

ようやく11月29日にmy FinTech株式会社を設立しました。

スマートフォンという、パーソナルな私の道具を、安全・安心なFinTechプラットフォームとして使えるようにしたいという想いから命名された社名です。

my FinTech株式会社にとって、現在最も重要なプロジェクトは、金融庁の実証実験ですが、これは予定通り順調に進み、10月に終了しました。今月中旬には金融庁に最終報告書を提出します。同時に6社の実証実験参加企業が揃って、金融庁で最終報告会を行うため、準備に追われています。

そして、my FinTech株式会社として最初に取り組んでいるのは、電子署名法に基づく特定認証業務として電子証明書を発行できるよう、認定を受けることです。電子署名法は、法務省、経産省、総務省の3省が主務官庁であるため、同時に3省にご相談しながら進めています。この認定を受けた上で電子証明書を発行すると、その電子証明書を使って電子署名をすることで、印鑑証明書を添付して実印を押すのと同じ法的効果を持つようになります。FPoSを使うことで安全性が担保される仕組みには、この法的効果が大きな意味を持っています。

セキュリティの話を技術面のみで議論すると、どこまでやるのが良いのか、エンドレスのディスカッションに入ってしまいます。しかし、FPoSは、現行の法律に基づいて、ここまでやっておけば安全性は担保されるというレベルに線を引き、且つ、ユーザの利便性が高い仕組みを作ったために、諸官庁はじめ、銀行や様々な企業に納得いただき、サポートを得ているのです。

認定を受けるための申請には、膨大な申請書類が必要ですが、申請書類を作成する前に、まずは仕組み、つまり本人確認して電子証明書を発行するための仕組みを、システムを含めて構築する必要があります。なので、申請準備と開発を並行して進めています。この辺りは、電子証明書関連の技術及び運用において日本をリードするサイバートラストがパートナー企業として入っていただいているので安心です。

今年、サイバートラストさんはオフィスを引っ越し、弊社が入っているオフィスビルの隣の隣になったので、物理的にも行き来が楽になり、この辺はとても助かっています。

業界内におけるFPoSの認知が徐々にではありますが高まってきており、様々な方面からご相談を受けます。その多くは、スマートフォンで行う行為の安全性を確保したい、あるいは、スマートフォンを使って利用するユーザの本人特定を行いたいというものです。QRコードによる支払いを安全にしたいというのは前者の例ですが、マーケットの参加者が実は誰だかわかっていないため、本人を特定することでより高度なサービスをローンチしたいというのは後者の例です。

とは言え、あれもこれも対応するのは難しいので、あくまでも、弊社が考えるグランド・デザインに基づいて、着実に進めていきます。

 

 

 

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